消費者金融はお金を貸すことで成り立ちます。しかしなぜ、審査に通りやすい人と落ちる人がいるのでしょうか?甘い、緩い(ゆるい)といわれる消費者金融にも最低限の審査項目は存在し、無条件な貸し付けはおこないません。しかし最低限の審査基準を満たせば、消費者金融は快くお金を貸してくれる頼もしい存在になるのです。
ちまたでささやかれる「審査なし!」のうたい文句の数々に「無職でも審査OK!」などのキャッチフレーズが飛び交う、昨今の大手消費者金融のテレビコマーシャル。
人気俳優や女優を起用するなど、親しみやすい大手消費者金融のテレビコマーシャルのイメージも手伝って、昨今の消費者金融の審査は「甘い」「緩い(ゆるい)」といったことがささやかれたり、実際にそのようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には、大手消費者金融のキャッシング・カードローンの審査に何度申し込んでも落ちる、通過できないといった人が多いのも事実です。
消費者金融キャッシング・カードローンの審査が甘い、緩い(ゆるい)は嘘?
大手消費者金融では、キャッシング・カードローンの審査「成約率」を公表しています。この審査通過した人の比率を表す成約率は、約45%となっています。
この数字によると、審査に落ちている人が半数以上を占めますが、半数近い人が審査に通過しているのも事実です。現在、審査に通過している数は1,000万人以上といわれており、日本人の約10人に1人が消費者金融の借入を利用している計算になります。そのため人によっては、思ったより審査が甘い、緩い(ゆるい)のではないか、といった意見も出てきているのかもしれません。
何度も審査に落ちる人の特徴は?
消費者金融のキャッシング・カードローンの審査では、必ず申込者の信用情報を確認します。
信用情報とは消費者金融のキャッシング・カードローンや住宅ローン、自動車ローンなどや、クレジットカードを利用したときに記録されている、金融サービスの「利用履歴」を指します。
この利用履歴に記録されるのは、普段の買い物やローンを組んだ時の単純な「いつ借りた」「いくら返した」ということだけではありません。
返済が「遅延」した履歴も含め記録されており、あらゆる金融業者とのやり取りがこの信用情報には履歴として記録されていくのです。
この大切な情報はすべて「信用情報機関」という機関で管理されています。消費者金融では審査時に、この信用情報機関から申込者の信用情報を必ず照会します。
信用情報を照会すれば個人情報はもちろんのこと、どこでいくら借りているのか、過去に「金融事故」は起こしていないかも特定します。
この金融事故でもっとも代表的なのは、返済期日より2か月以上も支払いが遅れる「長期延滞」です。長期延滞は信用情報でも重視される項目のひとつとされています。
お金の貸し借りには信用が第一のため、申込者が過去に金融事故を起こしていないかを調べるのは当然であり、もっとも重視する審査項目であるといってよいでしょう。
もちろん長期延滞だけではなく、ほかにも金融事故例はあります。そしていずれにもあてはまらないという人も、何度も審査に落ちてしまう人のなかには少なからずいるのです。そういった場合は、別に原因があると考えた方がよいこともあります。
たとえば消費者金融では、申込者の年収の3分の1までしか貸付けが認められていません。これを「総量規制」といい、利用者を守るための法律でもあります。
この法律によって守られている利用者は、すでに他の貸金業者から年収の3分の1にあたる金額を借りている状態で、新たな消費者金融から申込みをしても、当然ながら審査に落ちてしまいます。
落ちる理由は明確で、そもそも審査対象に当てはまらないためです。この総量規制はどの消費者金融でも共通の事項なので、自身でいま一度確認する必要があります。
落ちるからといって、嘘の申告をしては絶対にいけない
審査の通過基準は各社で設定されるものであって、ひとつに落ちたからといって他の消費者金融でも落ちるとは限りません。
そうとは知らずにカードローンの審査中に嘘の申し込みをする人がまれにいます。嘘がばれてしまった場合ですが、その時点で審査が打ち切りになります。それだけならよいのですが、今後そのカードローン会社での申し込みができない可能性もあります。
さらには信用情報機関にもその履歴が残るので、他社で新たにカードローンの審査の申し込みをしてもそのことが知られれば警戒され、審査がより厳しくなる可能性があるのです。
信用情報とは一生の付き合いになります。一度落ちても他社で申し込み直すだけで、まだ可能性は残されています。審査に通りたいといっても、くれぐれも嘘の申告はしてはいけません。
借りやすい消費者金融とは
金融事故を起こすと、その事実が信用情報に記録されてしまいます。信用を失うのは一瞬ですが、回復するのにかかる時間というのは膨大になることがほとんどです。
すべてとはいいませんが、大手の消費者金融では「過去に金融事故があっただけで審査なし」ということもありえます。
もちろん金融事故については、起こさないことが最善の解決策です。しかし起こしてしまった後で、緊急を要する状況でお金が必要であれば、そのようなことも言っていられないという方もいらっしゃるでしょう。
「中小消費者金融」ではそんな時でも、審査に通過できる可能性があります。中小消費者金融とは一般的に、地域に根差すような中小消費者金融を指し、「アコム」「プロミス」などの大手金融機関とは異なります。
中小の消費者金融に申し込みをする方の多くが、過去の債務にトラブルがあったいわゆる金融ブラック状態にあるか、または信用情報に自信のない人です。そうでなければ大手消費者金融を利用したほうが様々な面でメリットがあります。
このような中小消費者金融の大きなデメリットは正規の消費者金融か不明瞭である点にあります。そのためどうしてもやむを得ない、差し迫った緊急時以外の利用は基本的には控えるのが無難です。また利用にあたってはその消費者金融について、自身で十分に下調べをすることが求められます。
反対に中小消費者金融には、メリットも存在します。大手の消費者金融と比べると、審査に融通が利く可能性があるためです。ただ解釈を間違えてはならないのは、審査が甘いとか、緩い(ゆるい)というのではなく「企業によって独自の審査がおこなわれる」ということです。
大手消費者金融と中小消費者金融では、審査のシステムが異なる点がある、という解釈が正しいといえます。緊急時に大手消費者金融で借りられない、という場合は中小消費者金融の利用も選択肢のひとつとして考えられるでしょう。
通りやすいといわれる中小消費者金融の一覧
反対に中小消費者金融には、メリットも存在します。大手の消費者金融と比べると、審査に融通が利く可能性があるためです。ただ解釈を間違えてはならないのは、審査が甘いとか、緩い(ゆるい)というのではなく「企業によって独自の審査がおこなわれる」ということです。
大手消費者金融と中小消費者金融では、審査のシステムが異なる点がある、という解釈が正しいといえます。緊急時に大手消費者金融で借りられない、という場合は中小消費者金融の利用も選択肢のひとつとして考えられるでしょう。
スカイオフィス | 15.0%~20.0% | 1万円~50万円 |
---|---|---|
中央リテール | 15.0%~20.0% | 500万円 |
ユーファイナンス | 7.3%~15.0% | 700万円 |
フクホー | 7.3%~20.0% | 200万円 |
セントラル | 4.8%~18.0% | 1万円~300万円 |
以上の中小消費者金融に共通していえる可能性があるのは、「現在他社で返済遅延中でなければ」「現在の収入が安定していれば」ある程度柔軟に対応してくれる可能性がある、ということです。
あくまで可能性の話であるため、くれぐれも過剰な期待はせず相談するようにしましょう。また、利用の際には自己責任になってしまうので、下調べは必ずおこなうようにしてください。
審査なし、安全といった甘い言葉には惑わされないこと
消費者金融の審査基準は、会社によって異なります。大手・中小消費者金融にかかわらず、どの消費者金融でも「厳正」な審査が行われることに変わりはありません。
甘い、通りやすいという消費者金の審査は存在しません。また確認なし、審査なしと謳う消費者金融やキャッシング・カードローンの触れ込みがあった場合は、くれぐれも信用しないようにしましょう。